愛知県の公立高校入試のながれをあらわしてみました。まず、推薦選抜および特色選抜を実施し、合格者が発表されます。その後、一般選抜の出願が行われます。一般選抜では最大2校まで出願することができます。(推薦選抜・特色選抜はどちらかに1校のみ出願が可能)
一般選抜では学力検査や面接(実施するかどうかは高校が決定)が実施され、3月上旬に合格者が発表されます。
※下の入試日程は2023年度入試の日程を例として表記しています。実際の入試日程は、愛知県教育委員会のウェブサイトなどで必ず確認してください。
- 出願
2月1日、2日ごろ
-
2月1日、2日ごろ
- 面接
-
2月6日ごろ
一部の学科では
実技検査もあり
- 面接
-
作文・基礎学力検査・
プレゼンテーション・
実技検査2月6日ごろ
面接は必ず実施。
他の4つから1つを実施
- 合格者発表
2月8日ごろ
-
2月8日ごろ
- 出願
2月10日、13日ごろ
-
2月10日、13日ごろ
- 志願変更
2月14日ごろ
-
2月14日ごろ
第1志望校
- 学力検査
-
2月22日ごろ
5教科を実施
第1志望校で
1回のみ受検
- 面接
-
A日程:2月24日ごろ
B日程:2月27日ごろ面接の有無は、
各高校が決定
第2志望校
- 面接
-
A日程:2月24日ごろ
B日程:2月27日ごろ面接の有無は、各高校が決定
- 合格者発表
3月9日ごろ
-
3月9日ごろ
中学校から提出された推薦書と調査書、面接の結果等の資料により、総合的に判定して合格者が決定される選抜方式です。中学校からの推薦がある人しか出願できません。
特 徴
- すべての高校・学科で実施。
- 学力検査は実施されません(専門の実技学科では実技検査を実施)
- 中学校の推薦が必要
特色選抜、外国人生徒等選抜、全日制単位制選抜、連携型選抜との併願はできません。
入学検査
- 面接(必ず実施)
- 実技検査を一部の高校・学科で実施
音楽科、美術科、スポーツ科学科、デザイン科(名古屋市立工芸高校のみ)
定 員
-
- 普通科
- 募集人員の10%程度から15%程度
ただし、全日制単位制高校は30%程度から45%程度
-
- 専門学科・総合学科
- 募集人員の30%程度から45%程度
高校や学科の特色を生かした新しい選抜方式です。将来の進路や目標がはっきりしており、その高校や学科に関連する方面での能力や実績などが合否判定に重視されます。中学校の推薦がなくても出願できます。
特 徴
- 一部の高校・学科で実施。
- 中学校の推薦は必要ありません。
推薦選抜、外国人生徒等選抜、全日制単位制選抜、連携型選抜との併願はできません。
入学検査
- 面接(必ず実施)
- 作文・基礎学力検査・プレゼンテーション・実技検査のうち、どれか1つを実施
実施内容は高校ごとに異なります。
定 員
各高校・学科の募集人員の20%程度までを上限に、各高校が「何人程度まで」と具体的な人数の枠を公表(推薦選抜の定員枠とは別)
Aグループ、Bグループの高校から1校ずつ、最大2校まで受検できます。中学校から提出された調査書、学力検査、面接(実施する高校のみ)の結果等の資料により、総合的に決定した校内順位をもとに、合格者を決定します。
特 徴
- すべての高校・学科で実施。
- 推薦選抜、特色選抜の合否発表の後に出願できます。
- 学力検査を実施。
- 面接を実施。(実施の有無は高校が決定)
入学検査
- 学力検査(国語・数学・社会・理科・外国語[英語])は1回のみ受検します。
2校志願した場合は、第1志望校で受検します。 - 解答用紙はマークシート形式になります。
- 学力検査の得点は、両方の志望校で校内順位の決定に使用します。
- 面接を実施。ただし行う高校と、行わない高校があります。
他校で実施された面接の内容を自校の校内順位の決定に使用することはありません。
公立の志望校は2校まで志願できます。全日制の公立はAとBの2つのグループに分かれています。2校志願する場合は、AグループとBグループからそれぞれ1校ずつ志願します。
普通科を志願する場合
住んでいる“学区”によって受検できる学校が決まっています。学区は尾張と三河の2つに分かれ、住んでいる学区内の学校しか受検できません。
尾張学区に住んでいる受検生は、受検できる学校群が1群と2群に分けられ、同じ群の学校どうしでしか受検できません。
三河学区では、学校群の指定はありませんので、グループが異なればどの学校でも2校受検できます。
尾張学区
「群」のきまりとして同じ「群」の中でしか受検できません。Aグループの1群の高校を志願した場合は、Bグループの1群の高校にしか志願できません。Bグループの2群の高校に志願した場合は、Aグループの2群の高校にしか志願できません。
ただし、どちらの群にも所属しない「群共通校」があります。「群共通校」は1群2群の制限とは関係なく併願できます。
2校志願する場合、第1志望と第2志望の順番を決めて出願します。
尾張学区の「群共通」校へ志願する場合は、「1群」か「2群」かを指定して出願します。
「群共通」校1校志願の場合でも、同様に「群」を指定して志願します。
- 尾張1群
-
- Aグループ
-
- 旭丘
- 惟信
- 松蔭
- 昭和
- 熱田
- 豊明
- 日進西
- 江南
- 小牧
- 一宮北
- 一宮南
- 津島
- 稲沢緑風館
- 半田東
- 常滑
- 内海
- 緑
- 名東
- Bグループ
-
- 名古屋西
- 中村
- 鳴海
- 天白
- 春日井東
- 日進
- 東郷
- 犬山
- 尾北
- 小牧南
- 丹羽
- 一宮西
- 木曽川
- 美和
- 半田
- 大府東
- 阿久比
- 東浦
- 武豊
- 菊里
- 富田
- 尾張2群
-
- Aグループ
-
- 明和
- 松蔭
- 名古屋南
- 瀬戸西
- 春日井
- 春日井西
- 高蔵寺
- 長久手
- 新川
- 一宮
- 一宮北
- 津島
- 津島北
- 稲沢緑風館
- 常滑
- 東海南
- 大府
- 内海
- 向陽
- 山田
- Bグループ
-
- 千種
- 守山
- 瑞陵
- 瀬戸
- 春日井東
- 春日井南
- 旭野
- 犬山
- 小牧南
- 西春
- 一宮興道
- 木曽川
- 津島東
- 美和
- 五条
- 横須賀
- 大府東
- 阿久比
- 東浦
- 武豊
- 桜台
- 北
三河学区
AグループBグループからそれぞれ1校選択できます。群の区分はありません。
2校志願する場合、第1志望と第2志望の順番を決めて出願します。
- 三河群
-
- Aグループ
-
- 衣台
- 豊田北
- 豊田南
- 加茂丘
- 足助
- 岡崎
- 岡崎西
- 岩津
- 刈谷
- 安城
- 西尾東
- 一色
- 高浜
- 豊丘
- 豊橋南
- 福江
- 国府
- 御津あおば
- Bグループ
-
- 豊田西
- 豊田
- 豊野
- 松平
- 三好
- 岡崎北
- 幸田
- 碧南
- 刈谷北
- 安城東
- 安城南
- 西尾
- 吉良
- 知立東
- 時習館
- 豊橋東
- 成章
- 小坂井
- 蒲郡東
- 田口
専門学科・総合学科を
志願する場合
AグループBグループからそれぞれ1校選択できます。「学区」「群」の制限はありません。
ただし普通科と併願するときは学区の制限があります。
下の表に記載されている居住地(調整区域)に住んでいる人で、普通科を受検する場合、例外的に学区をまたいで志願することができます。
(例)尾張学区の大府市、豊明市からは、刈谷・刈谷北・知立東が受検できます。
(例)三河学区の刈谷市・知立市からは、豊明・大府・大府東・東浦が受検できます。
篠島・佐久島・日間賀島に住んでいる場合には、学区の制限はありません。
ただし、尾張学区の普通科2校を志願した場合には、群をまたいで志願することはできません。
学区 | 居住地 | 学区外の受検できる学校 | |
---|---|---|---|
尾張学区 | 大府市・豊明市 | 刈谷高校 | 三河A |
刈谷北高校 | 三河B | ||
知立東高校 | 三河B | ||
知多郡東浦町 | 刈谷高校 | 三河A | |
刈谷北高校 | 三河B | ||
知立東高校 | 三河B | ||
高浜高校 | 三河A | ||
日進市・愛知郡東郷町 | 豊田西高校 | 三河B | |
豊田高校 | 三河B | ||
衣台高校 | 三河A | ||
三好高校 | 三河B | ||
三河学区 | 刈谷市・知立市 | 豊明高校 | 尾張1群A |
大府高校 | 尾張2群A | ||
大府東高校 | 尾張群共通B | ||
東浦高校 | 尾張群共通B | ||
高浜市 | 東浦高校 | 尾張群共通B | |
豊田市・みよし市 | 東郷高校 | 尾張1群B | |
日進高校 | 尾張1群B | ||
日進西高校 | 尾張1群A | ||
尾張学区 | 知多郡南知多町篠島 知多郡南知多町日間賀島 |
学区に関係なくA・Bグループから1校ずつ選べる。 ※尾張学区で2校受検する場合は、同一群内からそれぞれ選択する。 |
|
三河学区 | 西尾市一色町佐久島 |
スクロールしてご確認ください
一般選抜において合否を決めるのは校内順位です。校内順位は、中学校から提出された調査書や学力検査の得点、面接(実施する高校のみ)等の資料により決定します。校内順位の決定は、評定得点と学力検査点を使い、各高校があらかじめ選択するⅠ~Ⅴの「校内順位の決定方式」によって得られた数値をもとにして総合的に行います。
評定得点
一般的には内申点とよばれています。調査書の「学習の記録」に中学3年の評定が教科ごとに記録されます。5段階の絶対評価で、合否決定では9教科の合計点が採用されます。校内順位の決定においては、調査書に記載された9教科合計の評定を2倍した数値で、最高90点とします。
(スポーツ科学、音楽、美術、国際英語、国際教養、国際探求については専門の教科について評定を1.5倍します)
学力検査の得点
実施されるのは、国語・数学・社会・理科・外国語(英語)の5教科で実施されます。1教科は22点の配点で、5教科の合計得点の最高は110点です。また全校で同一の採点基準とするため、解答用紙はマークシート方式が採用されます。
(国際英語、国際教養、国際探求については英語の得点を1.2倍します)
(全日制単位制については、得点の高い3教科を2倍にして、他の2教科を合計(最高176点)し、最高110点に換算します)
校内順位の決定方式
校内順位の決定方式は、すべての受検生に対して適用されます。Ⅰ~Ⅴまでの5つの方式のうち、各高校が事前に選択した方式に基づいて、評定得点や学力検査得点をあてはめて数値を算出します。その数値を基礎資料として校内順位が決定されます。
- タイプⅠ
-
評定得点
+学力検査合計得点
-
評定と学力検査を同等に扱う
- タイプⅡ
-
評定得点×1.5
+学力検査合計得点
-
評定に重みをつけて順位付けを行う
- タイプⅢ
-
評定得点
+学力検査合計得点×1.5
-
学力検査に重みをつけて順位付けを行う
- タイプⅣ
-
評定得点×2
+学力検査合計得点
-
評定にさらに重みをつけて順位付けを行う
- タイプⅤ
-
評定得点
+学力検査合計得点×2
-
学力検査にさらに重みをつけて順位付けを行う
- タイプⅠ
- タイプⅡ
- タイプⅢ
- タイプⅣ
- タイプⅤ
評定得点と学力検査得点が同じであっても、決定方式による重みづけをすることで、評定得点と学力検査得点の比重が変わり、図のように合格圏内の範囲が違ってきます。
評定得点と学力検査得点を同等に扱う「タイプⅠ」を基準として、学力検査得点に重みを置く「タイプⅤ」では、直線の傾きが縦に強くなっています。
これは、学力検査得点が大きいほど校内順位が上位になるため、評定得点が低くても校内順位が上位になりやすいためです。
評定得点に重みを置く「タイプⅣ」では、直線の傾きが横に強くなっています。
これは、評定得点が大きいほど校内順位が上位になるため、学力検査得点が低くても校内順位が上位になりやすいためです。